ホームスクールについて考えてみた

家庭学習

こんにちは、たまごろうです。

とある施設でホームスクールについての講演会があったので、興味があって参加してきました。

ここ数年で増加中の「不登校」について私が思うことや、ホームスクールに種類があることについて新しく知り得た情報をまとめていこうと思います。

①不登校になる理由は様々

ある日突然、朝から制服を着た途端に顔面蒼白になって体が動かなくなったり、学校で過ごすことが辛く感じてしまうので行きたくなくなったりなど、不登校の状態には必ず子供の意思が見えてきます

そんな時、親としては困惑して心配しますよね。

稀に、家庭環境や育児に問題があり、親が自分の都合で学校に行かせないケースを聞きますが、これは義務教育に反していて、やってはいけませんね。

そういうのも全てひっくるめて、「不登校」といわれてしまうのも、本当に行きたくて行けない子供達やその家族を苦しめる一つの原因だと思うので、違う呼び方で分けてあげたいという気がしてならないのですが、なかなか外側からは、不登校が親の意思なのか子供の意思なのかの判別も難しそうです。

海外では第三者の監督などが入るところもあるみたいですが、まだまだ日本ではちゃんとした基準もなく、親と自治体の連携に頼っているというのが現状のようです。

②子供の意思は尊重してあげる

私も一時期、学校に行きたくない期間があり、当時は無理にでも行かせた方がいいという風潮があった様で、泣いてひきづられながら登校させられた苦い思い出があります😓

自前の強靭なメンタル力(笑)で何のトラウマも無く社会人になっていますが、今は無理に行かせるのは良くない、という風潮ですね。

小学校の欠席理由も、アプリで項目を選んで送信するだけ、というお手軽な制度となってくれました。

今の子供達は、社会がそうさせているのでしょうが、昔より繊細な子が多いと感じますし、行き渋っていたら休ませてあげるべきなのでしょう。

学校も昔と違って、細かいルールが増えていたり、個性を伸ばす、や自主性を重んじる、と言いながらも同調圧力が強かったりと、多感な子にはストレスが多すぎる所なのです。

ただし、一度休んでしまうと、次が登校しづらくなることは周知の事実です。

学校は勉強をするだけの場所ではなく、友達や先生と関わり社会性を育める環境でもあります。

無理はしなくていいけど、ただのサボりで休んでしまうのは勿体無いので、親も注意して見極めて判断する必要があります。

③ホームスクールとは

静岡文化芸術大学の研究論文によると、早くからホームスクールの運動が行われていたアメリカと、日本とでは、ホームスクールの背景が少し違うようです。

アメリカのホームスクールの起源となった、学校教育への批判的な意見(1970年〜80年代)

学校教育を受けることで、 子どもたちは教師の承認を得ることや、自分で考えることよりも正しい答えを求めることのみ に集中してしまうため、その本来持っている聡明さを失ってしまう。

教育が「受け取って当然のサービス」となると、子どもたちは、教授されることのみが学習することと考えてしまうようになり、子どもたちの自立性や想像力が失われていく。

その他、宗教的な理由もあり、アメリカでは積極的なホームスクールが盛んになってきた経緯があります。

一方日本は、何らかの理由で不登校になり、結果として選択肢がホームスクールしかない、という状況で、きっかけこそネガティブではあるものの、アメリカなどの前例を参考にしながらホームスクールならではの、マイペースに、「学びそのもの」に積極的になれる点をポジティブに捉えて行われている様です。

④ホームスクールの種類

本日の講演していただいたMOCOさんの資料によると、ホームスクールにも細かな種類がある様です。

School at home(スクールアットホーム)

家庭で学校のように時間割を定め親が教員になって教育をする。 学校が家庭で先生は親というような仕組みで行っているスタイルです。 海外では物理的に学校に通うことが困難な家庭がホームスクールを選びこの形をとったケース が多いようです。

Learning at home(ラーニングアットホーム)

スクールアットホームとの違いはさほどありません。学びの目的が明確であり、それに向かって 学ぶスタイルのようです。通信教材やeラーニングを利用する家庭もあります。 









Unschooling/Natural Learning(アンスクーリング)

子どもの興味や自主性に基づいて行うスタイルです。親側からの指示はありません。子どもは生活や遊びの中で最も多くを学ぶという概念で子どもを自由にさせているケースが多いです。自由と責任は表裏一体であり教育放棄に見られるリスクもあることから現在の日本ではかなり高度なホームスクールのスタイルであると思います。 

Relax/Eclectic Homeschooling(エクレクティックホームスクール)

スクールアットホームとアンスクーリングのハイブリット型スタイルで、アンスクーリングほど子ども に委ねず、スクールアットホームよりもカリキュラムやスケジュールを持たないものです。 現在ではアメリカのホームスクールではこのスタイルが一般化しており、小学生など基礎学力がまだない子どもには両方を兼ね備えられるこの方法がベストであると、選択する家庭が多いように感じます。 

Hack schooling(ハックスクーリング)

徹底した“個”を尊重する教育。 当時13歳のローガン・ラプラント氏がTEDで提唱し話題になった子ども本人が自身の教育を自身でハッキングしていく学び方です。今は世界のあらゆる大学の講義もネットで受けられる時代。これからはこのような学び方を選択する子どもも増えていくのかもしれないですね。 

Umbrella school(アンブレラスクール)

アメリカではホームスクーラー達が政府の基準に合った教育を受けているか監督する教育機関があります。基準は州によって様々ですが、それらの機関をアンブレラスクールと呼ぶようです。日本ではホームスクーラーのコミュニティを指すこともあるそうですが、理想を言えば日本でもア メリカでのそれのように一定の基準を第三者評価できる機関が出来た方が、公教育との関係性に悩むホームスクーラー達の救いになり良いかもしれないですね。 

⑤親子で自信を持ってホームスクールをするために

まだまだ「不登校」というと負のイメージが強い日本ですが、社会人になってから、不登校だったかどうかなどはあまり評価の対象になりません。

それよりも、自己肯定感を強めて、自分が納得できる道を歩めるかどうかが、その人の人生の豊かさにつながるものだと思います。

なので、自分の子供が不登校になったからといって、必要以上に心配するのはむしろ良くなく、前向きに考えて、その子に合う他の学びの場を探しましょう。

また、日本の学校教育は非常に優れたものだとは思いますが、先生方の負担は昔と比べて大きくなりすぎているのも問題ですね。

やはりどこかで、抜本的な教育改革が必要だという気がしてなりません。

以上を踏まえて、近年急増している「不登校」の子ども達に、また不登校ではないけれど、学校で学ぶのが合わないという子達が、自由にホームスクールという手段を選べるような社会の枠組みが早く整えば良いのに、と思っています。

私も今の職を、全ての子ども達が納得し、安心して楽しく学べる場で、活かせたら良いのになとぼんやりと考えたりもしています。

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